こんにちは、はまゆう不動産です。
最近の記事では、首都圏の新築マンションの価格高騰に引っ張られる形で中古マンションの価格も上昇していました。その一方、売買が成立せずに在庫が積みあがっている状況になりつつあるそうです。統計によりますと、2022年12月に価格改定を行った物件のシェアが44.1%で約10年ぶりの高水準を記録しました。
値下げした割合も拡大していますので、だんだんと価格の調整期に入りつつある状況かもしれません。
さて、不動産売却についてですが、先日とある売主様とお話をしていました。数社訪問査定を行い、査定報告書を集めた結果、下限は2,500万円、最高値は3,500万円と、1,000万円の開きがあったそうです。気になったので、私なりにそのマンションを調査してみましたが、過去の成約事例や現在の市況を鑑みると確かに下限の2,500万円は根拠のある価格だと思いました。一方で、昨年同一マンションの最上階(対象物件は2階です)ルーフバルコニー付きフルリノベーション物件が3,500万円で販売されていました。対象物件は室内リフォームを実施する必要があり、通常のバルコニー物件です。
そうしますと、他に何か根拠となる材料がないと3,500万円はちょっと強気すぎる気がします。また管理費・修繕積立金が改訂する予定があるとの事で、合計月額5万円のコストになるそうです。光熱費が急減期に上昇しているので、ランニングコストへの意識が高くなっている事から気になる点でもあります。
私達不動産業者は、売主様より媒介契約を頂戴しないと仕事になりませんから、媒介契約欲しさに耳障りの良い事を言ってしまいがちです。しかし、事実は事実として適正にアドバイスを行う立場にありますから、市況の状況等を踏まえて根拠のある価格査定を行わなければなりません。先の価格査定の3,500万円について具体的な根拠は特にないそうだったので、可能性という意味なんだと思います。
湘南エリアのバブル相場は調整に入りつつありますので、今まで以上に価格設定は慎重に行う必要があるなと思いました。価格を下げる事は出来ますが、上げる事は出来ないので販売当初は高めの設定で売り出しを行う事が多いです。しかし、反面一番高い価格で売れる確率が高いのも販売当初ですから、機会損失をしない様に見極める必要がございます。
売主様の大切な資産ですから、一番良い方法でご契約が結べる様努力するしかないと改めて考えさせられました。